ポリフォニックシンギング
声を出している時に、自分の咽喉(のど)を手で押さえてみると震えてるのが分かります。
もし、頭や身体にタイトジャンクション(硬結)がなければ、声を出した際に、咽喉だけではなく、胸や背中、お腹から手足にまで、振動が伝わっていきます。
皆さん、子供の頃に、入れ物に砂を入れて揺らした記憶はありませんか?
段々と、砂の凹凸が平らになっていくのが分かります。
タイトジャンクションも、声の振動によって、ある程度緩んでいきます。
カラオケなどで、思いっきり声を出した後にスッキリするのも、その作用です。
しかし、《子音》を発声している時は、タイトジャンクションを使うので、タイトジャンクションを緩める目的で発声練習をする場合は、《母音》で行った方が効果があります。
音程によって、身体と声が共鳴する場所は違ってくるのですが、基本的には、前頭葉(脳の前側)のタイトジャンクションは、自分が普段出している声の音程と共鳴しやすいので、そのまま発声するか、オクターブを上げた音が、よくタイトジャンクションを緩めてくれます。
前頭葉(脳の前側)のタイトジャンクションを緩めるという事は、今の自分が身体に与えている緊張を緩める事と同じなので、とても健康に良いです。
ポリフォニックシンギングは、口腔内で自分の声を反響させて、その倍音も聞こえるようにする発声法です。
ですから、ただ声を出す事が、《タイトジャンクションを指圧している》と仮定すると、ポリフォニックシンギングは《指圧と同時に揉んでもいる》様なものです。
要するに、良く効くという事です。
鍼灸治療を施術する際には、ポリフォニックシンギングを発声しながら、意識を効果的な所にターゲットを合わせて発声します。
そうする事で、より精密にタイトジャンクションを解く事ができるのです。