むくみ
心臓や腎臓が悪い人は、身体がよく浮腫み(むくみ)ます。
これは病院でも説明されます。
鍼灸では、心臓は《火》、腎臓は《水》と象徴され、水火の交流がうまく出来ないと、色々な症状が現れるとされています。
《浮腫み》は、その1つです。
さらに心臓は肺と密接な関係があるので、片方に異常があると、もう一方にも影響を及ぼしてしまいます。
体内の《水》を司る腎臓はが弱ると、浮腫み易く、《火》である心臓が衰えると、熱量が下がり(例えば体温)、これも浮腫の原因になります。
肺は、体液の運化を助け、ここが疲れると血液やリンパの流れが悪くなります。
高齢になってくると、腎気が弱り、膝も痛めやすくなります。
僕が治療している、70代の《膝痛》の患者さんは、よく脚が浮腫み(むくみ)ます。
浮腫みが酷いと、《膝痛》が悪化します。
この方は、若い頃に左の肺を半分切除しています。
そして60代後半から、徐々に心臓肥大も進んでいます。
心臓は、今の所は大丈夫とお医者さんに言われいるそうです。
主訴は《膝痛》ですが、心臓、肺、腎臓の機能をまず補います。
そうする事で浮腫みも回復に向かい、膝の痛みが取れ易くなります。
残念ながら、臓器そのものの欠損や肥大を治す事は出来ませんが、機能を底上げさえすれば、身体は大分楽になります。
この患者さんも、定期的に治療する事で、《膝痛》だけではなくて、浮腫みもかなり抑えられ、不正脈もあまり出なくなったと喜んで頂いています。
ご高齢になってくると、運動もままならなく成ってくるので、《もじもじ体操》を毎日行って、治療の効果を維持できるようにして頂いています。